ピルで胸が大きくなるのは副作用の「胸の張り」が原因
経口避妊薬・ピル。正しい飲み方で服用すれば、ほぼ100%の確率で妊娠を防いでくれる、便利な薬です。
ピルを服用してからしばらく経つと、多くの女性が胸の張りを感じるようになります。
中にはこの胸の張りで、カップ数が1カップ上がる女性もいるほど。
そう、実はピルを服用すると、胸の張りという副作用があらわれるのです。
ちなみに、ピルで起こる副作用は、胸の張りだけではありません。以下に、ピルで起こり得る副作用をリストにまとめてみました。
- 吐き気
- 頭痛
- 手足のむくみ
- 不正出血
ピルで胸が張るのはどうして?
ピルは、エストロゲンやプロゲステロンといった、女性ホルモンが配合された薬です。そのため、ピルを服用するとホルモンバランスが安定するようになります。
しかし、服用を始めたばかりの頃は、まだピルに身体が慣れていないため、ホルモンバランスに乱れが生じることがあります。
ピルの副作用の一つである胸の張りは、主にプロゲステロンが原因となって起こります。
プロゲステロンは、バストを構成する乳腺の組織を活性化させる働きを持ちます。それに伴い、血管の拡張なども起こるため、結果としてバストの内側が膨張し、張ってしまうのです。
ピルをやめると胸は元のサイズに戻る
ピルを飲んで大きくなった胸。「せっかくだから、ずっとこのサイズを維持したい!」と思う女性も多いでしょう。
しかし、残念ながらピルの服用をやめると、胸は元のサイズに戻ってしまうのです。
ピルによるバストアップの効果は、あくまでホルモンバランスが乱れ、プロゲステロンの分泌が優位になった結果です。
そのため、ホルモンバランスが正常に戻ったり、ピルの服用をやめたりすれば、プロゲステロンの分泌が安定し、胸の張りが治まっていきます。
つまり、ピルによるバストアップ効果は、あくまで一時的なものということです。
バストアップを求めてピルを飲むのはNG
ピルを飲むと、確かに胸が大きくなる女性もいます。しかし、それはあくまで副作用で一時的に胸が大きくなっているだけに過ぎません。
また、ピルは本来、避妊や生理痛を軽減するために服用する薬です。胸の張りのおかげでバストアップ効果を得ることもできますが、その他にも頭痛や吐き気、不正出血など、日常生活に支障をきたす副作用が起こる恐れもあります。
そのため、バストアップ効果を期待してピルを飲んではいけません。ピルでバストアップできたとしても、それは一時的な状態にしか過ぎないため、服用をやめればすぐに元のサイズに戻ってしまいます。
まとめ
経口避妊薬であるピルは、服用すると胸が張り、結果としてバストアップできる場合があります。
しかし、ピルによる胸の張りは、あくまで副作用の症状です。ピルには胸の張りの他にも、頭痛や吐き気、不正出血といった副作用が起こる恐れもあります。
また、せっかく胸が大きくなっても、ピルの服用をやめればサイズは元通りになってしまいます。これらのことから、ピルを飲んでバストアップを図るのはおすすめできません。